ツムラの「痩せる漢方」は3種類が代表的
ツムラが提供している漢方の中で、特にダイエット目的で利用されることの多い処方は以下の3つです。
- 防風通聖散（ツムラ62）
- 大柴胡湯（ツムラ8）
- 防己黄耆湯（ツムラ19）
それぞれ体質や症状が全く異なるため、選び方を間違えると効果が半減するどころか、体調不良につながる場合もあります。ここでは、各処方の特徴や向いている体質を詳しく紹介します。
防風通聖散（ツムラ62）：脂肪太り・便秘・むくみに
防風通聖散は、肥満症に対してもっとも広く処方される漢方のひとつで、「脂肪がつきやすい」「お腹周りが太い」「便秘がち」という人に適しています。18種類もの生薬が含まれており、便通改善、代謝促進、むくみ改善に働きかけます。
特に、お腹まわりの内臓脂肪や皮下脂肪が多い人には効果を実感しやすい処方です。
一方で、胃腸が弱い人や体力のない人には刺激が強すぎる可能性があります。過量に服用すると下痢・腹痛などの副作用が出ることがあるため、体質チェックが重要です。
大柴胡湯（ツムラ8）：ストレス太り・上半身の脂肪に
大柴胡湯は、イライラしやすい、ストレスが多い、肩や首がこりやすいといった「気滞（きたい）」タイプの人に適しています。特徴は、中程度以上の体力があり、上半身に脂肪がつきやすいタイプ。
また、胃腸が比較的しっかりしている人、便秘しやすい人にも向いています。ストレスで食欲が増す、食べすぎてしまうといった「ストレス太り」にも効果を発揮する点が特徴です。
ただし、体力が低下している人や、夜更かし続きで疲労が溜まっている人の場合、逆に負担になることもあるので注意が必要です。
防己黄耆湯（ツムラ19）：むくみ体質・水太りタイプに
防己黄耆湯は、「水太り」と呼ばれるタイプの人によく使われる処方で、体の余分な水分、むくみ、関節の重だるさなどに働きかけます。体力は中等度以下で、汗をかきにくい、疲れやすいといった特徴がある人に適しています。
特に、現代の生活では冷房や冷たい飲み物の摂りすぎにより「水の巡り」が悪くなりがちです。その結果としてむくみやすく、太りやすい体質になってしまう人が増えています。防己黄耆湯はそのようなタイプの改善に向いています。
ただし、筋肉量が多く汗をかきやすいタイプの人には向きません。自分が「水の滞りタイプ」かどうかは専門家に確認するのが安心です。
自分に合うツムラ漢方を選ぶためのチェックポイント
ここからは、上記3種類の中から自分に最適な処方を選ぶための指標を解説します。漢方選びは「体質」と「症状」を正しく判断することが何より重要です。
体質チェックのポイント（100文字導入）
漢方では同じ「太りやすい」という悩みでも、原因や体質が異なれば処方も変わります。自己判断で誤った漢方を選ぶと逆効果になることもあるため、以下のチェックポイントを参考に、自分のタイプを見極めましょう。
- 冷えやすいか、暑がりか
- 便秘か、下痢しやすいか
- ストレスによって食欲が変わるか
- むくみやすいか
- お腹周りが太りやすいか
- 体力があるかどうか
これらの項目を総合的に判断することで、自分が「脂肪太り」「ストレス太り」「水太り」のどのタイプかを把握しやすくなります。
注意すべき副作用（100文字導入）
ツムラの漢方薬は比較的安全性の高い医薬品ですが、体質と合っていない場合や過量服用した場合は副作用が生じることがあります。ここでは代表的な注意点と、副作用が起こりやすいケースを紹介します。
- 防風通聖散：下痢、腹痛、胃もたれ
- 大柴胡湯：胃腸の負担、疲労感増加
- 防己黄耆湯：のぼせ、動悸（まれ）
特に、防風通聖散のような瀉下作用（便を出す作用）のある漢方は、むやみに量を増やすと体調を崩しやすくなります。用法・用量は必ず守りましょう。
まとめ
ツムラの痩せる漢方は、防風通聖散、大柴胡湯、防己黄耆湯の3種類が代表的で、それぞれ向いている体質が異なります。漢方は「誰が飲んでも痩せる薬」ではなく、体の偏りを整えることで結果として痩せやすくなるものです。自分に合った処方を選ぶことが、効率的かつ健康的なダイエットへの近道となります。迷ったときは、医師や漢方の専門家に相談しながら、自分の体質をきちんと把握したうえで服用することをおすすめします。